全国で少しずつ緊急事態宣言が解除され、少しずつ生活が戻りつつあります。
北海道ももう少しですね、今週末もStay at homeがんばりましょう。
6月以降制限が解除されていき、スポーツ活動の再開がされていくと思います。
これまで自粛で身体が動かせていない方も多いため、「待ってました!」とばかりに身体を動かされる方も多いのではないでしょうか。
私もこれまでは身体を動かしましょうと言ってきましたが、ここで注意点があります。
急激な運動強度の増加は、ケガや身体を痛める原因となる可能性があるということです。
特に部活動やクラブなどの運動再開には注意が必要と考えます。
全国で肩を専門とする先生たちのグループがあるのですが、新潟の近先生が中心となり、安全にスポーツ再始動できるように啓発を行っていますので、ご紹介させていただきます
3月からの長期間のスポーツ活動の休止によってカラダにはこれまで経験したことがないような変化が起こっています。
・筋力低下 ・・・筋線維が萎縮する(細くなる)
・持久力低下 ・・・最大酸素摂取量が低下する(心肺機能の低下)
・柔軟性低下 ・・・筋肉や腱が伸びにくくなる(固くなる)
・記憶力低下 ・・・運動イメージが低下する
など
このような状態で、通常の運動を再開するとスポーツ障害の発生率が増加すると言われています
「休んでいた分を一気に取り戻すぞ〜!」 → 危険です!
急激な負荷量のアップはケガのリスクを高めます。
捻挫や肉離れ、関節痛などが起こりやすくなります。
練習やトレーニングの負荷量は段階的に上げるのが安全です。
練習再開から、以前の練習負荷に戻すための移行期間は5〜6週必要です。
休止期間中に自主トレをとても頑張っていたとしても、チームで練習していた頃と比べれば、全体的な運動負荷は低いと考えましょう。
練習時間も、トレーニング回数も、運動強度も、急激な増加は危険です。
休止期間中に自主トレが不十分な選手が含まれるチーム、または小学生のスポーツクラブは特に注意が必要です。
・練習時間調整 ・・・練習日数の調整、練習時間の短縮
・練習量の調整 ・・・距離、本数、メニュー、投球数を減らす
・負荷強度の調整・・・ダッシュ速度、ウエイト重量、投球強度を減らす、休息を増やす
さらに注意点
同じ練習内容でも感じる疲労感は選手によって違います
移行期間は一人ひとりの疲労度に合わせて進めていくことが大切です
例
1週目 運動や暑さへの適応 ・・・ストレッチ、軽運動
2週目 スキルの再学習 ・・・技術練習、基礎トレ
3週目 筋力/持久力トレーニング ・・・中強度のランニング、筋トレ
4週目 スピード系トレーニング ・・・高強度のダッシュ、ジャンプ
5週目 実践系トレーニング ・・・試合を想定した練習
疲労回復が重要です
移行期間は十分な休息をとりましょう。
さらに練習の最初には、カラダを運動に適した状態へと準備することが大切です。
ウォーミングアップは、柔軟性のストレッチから始め、基本的な動作、バランス練習をしたのちに、切り返しやダッシュなど俊敏性の練習を行いましょう。
その後競技特有の動きのウォーミングアップを行いましょう。
また、北海道ではまだ少ないかもしれませんが、熱中症対策も必要です。
不慣れな環境に戻った最初の1週間に起こりやすく、準備が必要です。
・暑さにカラダを慣らしていく
・水分補給をしっかり行う
・カラダを冷却させる
まとめ
・身体機能が低下していることを前提に再開しましょう
・段階的に運動強度を戻していきましょう(移行期間5〜6週)
・ウォーミングアップを十分に行って練習を始めましょう
・最初の2週間は運動負荷と暑さに慣らす期間です
・負荷が強いトレーニングは3週目ころから徐々に始めましょう
・水分補給は練習前から適切に行いましょう
・感染予防もしっかりと!
もしケガや痛みが出てしまった際は早めにご相談ください
HAPPY RESTART!