健診
骨粗しょう症検診
骨粗しょう症は骨がもろく、弱くなる疾患で、骨折を生じやすくなります。骨粗しょう症患者さんは全国で1300万人と言われて、中高年の女性の半分以上の方が骨粗しょう症と言われています。転倒など軽いケガで骨折を起こしやすくなり、一度骨折を起こすと変形や筋力低下などから、次々と骨折を起こしやすくなってしまいます。現在、骨粗しょう症は寝たきりになってしまう原因の1つとされています。骨折を起こす前に、骨粗しょう症を早くみつけ、治療をしていくことで、骨折を予防することが1番の目的です。また骨粗しょう症は自覚症状がありませんので、「自分は大丈夫」と思っていても、一度詳しい検査をオススメいたします。手首やカカトなどの検査では正確な評価とは言えず、DEXA法という背骨や股関節での検査が推奨されています。お気軽にご相談ください。
検診対象者
・50歳以上の女性
・70歳以上の男性
・骨折をしたことのある方
・背中が丸くなったり、身長が縮んだと感じている方
・ご両親が骨折をされている方
検診項目
・問診(家族歴など骨折リスクを調べるため)
・骨密度検査 (DEXA 法:背骨、股関節)
・採血検査(骨の代謝状態のチェック、カルシウムやビタミンD のチェックなど)
・体組成検査 (筋肉量のチェック)
・骨質評価*
* 近年、骨密度だけでなく、「骨質」にも注目が集まっています。糖尿病やリウマチ患者さんなどでは、骨密度が高くでも骨折しやすいことが知られており、骨の質が関与しているとされています。当院では最新の骨質評価法TBS(Trabecular bone score)も評価することができます。
価格
・3,500〜5,000円(保険診療3割負担)
金額は検査内容により異なります
骨粗しょう症検診をご希望の方は
お電話(011-222-3334)にてご予約ください。
運動器健診
運動器とは、骨や関節、筋肉など身体を動かすためのものの総称です。姿勢の悪化、筋力の低下、身体の硬さなど運動機能の衰えは、関節の痛みや転倒しやすさに関連すると考えられ、定期的な運動機能を評価することが、介護なしで生きられる健康寿命を延ばすために重要と考えています。運動器検診はロコモティブシンドロームのチェックとしてもご利用できます。北海道ではまだ行われていない運動器健診で、運動能力の評価を行い、運動機能の低下の予防に力をいれています。内科健診だけでなく、動ける身体を維持するための動きのチェックをしませんか?
検診対象者
・50歳以上の方
・転びやすい方
・歩行に不安を感じている方
・体力に自信のない方
・姿勢が悪いと感じている方
・健康寿命に興味があり、健やかな老後を過ごしたいと考えている方など
検診項目
・日常生活動作の問診
・姿勢評価
・バランス評価(2ステップテスト)
・立ち上がりテスト
・歩行速度計測
・握力計測
・下肢筋力計測(筋力年齢)
・体組成検査(筋肉量、体脂肪率、むくみなどのチェック)
価格(税込)
・3,300円(自由診療)
運動器健診をご希望の方は
お電話(011-222-3334)にてご予約ください。
乳児股関節検診
当院では超音波を用いた乳児股関節検診の2次検診を行っています。股関節検診とは、発育性臼蓋形成不全(先天性股関節脱臼)をみつけ、将来の後遺症をなくすものです。現在札幌市では4ヶ月検診の中に組み込まれており、そこで発育性臼蓋形成不全の疑いがある場合には、2次検診で整形外科を受診する流れとなっています。以前は先天性股関節脱臼と呼ばれており、生まれつき脱臼していると考えられていました。しかし現在では生後の脚の姿勢や動きを妨げてしまうことで、徐々に脱臼が生じる場合が多いことがわかっています。したがって発育性(発達とともに)臼蓋(股関節の屋根の部分)形成不全(形が悪く脱臼などを生じる)と呼ばれています。装具を用いた治療を行いますが、発見が遅かった場合は、入院治療や手術治療が必要になる場合があります。
これまで整形外科では身体所見とレントゲンの撮影を行うことが一般的でしたが、乳児の股関節は軟骨成分が多いため、レントゲンではほとんど映らず、評価が正確にはできないのが欠点でした。しかし近年の超音波技術の発達で、軟骨や靭帯などを鮮明に評価することができるようになりました。当院でも超音波を使った評価が可能です。さらに発育性臼蓋形成不全症の治療介入は、発達初期であれば早ければ早いほうがよいと言われています。したがって4ヶ月検診より前でも、超音波であれば評価が可能であるため、心配な方は早期に受診していただいても構いません。早期では生活指導で治療が可能な場合もあります。
発育性臼蓋形成不全症を疑う所見
1 股関節が開きづらい(オムツ交換などで脚が左右に開きにくい、開きに左右差がある)
2 太ももの皮膚のしわの線の数や位置、深さが左右非対称
3 血縁者に股関節脱臼の方がいる、股関節の手術をした方がいる
4 女の子
5 骨盤位分娩・骨盤位帝王切開(正常と頭の位置が逆で生まれた場合)
1がある方、または2〜5で2つ以上あてはまる児は受診をおすすめします。
検診内容
・身体診察
・超音波検査
・レントゲン検査(必要であれば)
価格
・4ヶ月検診の2次検診として受診された方は自己負担なし
・4ヶ月検診より前に受診された方で子ども医療費を適応の場合は580 円(税込)
・高額所得者は2 割負担約2,800 円
乳児股関節検診をご希望の方は
お電話(011-222-3334)にてご予約ください。
野球肘検診
野球肘というのは投球スポーツを行っている方の肘の障害の総称です。特に成長期の小学校高学年〜中学1年生くらいによく生じます。投球動作の繰り返しにより、肘の内側には牽引力、外側には圧迫力がかかり障害を生じます。特に外側は無症状で進行し、後遺症が生じることもあります。近年、超音波の普及により早期発見・早期治療が可能となってきました。北海道各地でも野球肘検診の取り組みが普及してきており、私も約10年前から参加してきました。また野球肘は肘をこわしてしまう病態ですが、その原因は肘以外にあることがほとんどで、原因をしっかり治療していくことが重要です。当院では超音波を使って野球肘を診断するだけでなく、全身の評価を合わせて行っていきます。
検診内容
・身体診察
・超音波検査
・レントゲン検査(必要であれば)
価格
・約2,500円(保険診療3割負担)
野球肘検診をご希望の方は
お電話(011-222-3334)にてご予約ください。
腰痛検診
腰痛は日本人が病院に受診するきっかけで一番多い症状で、8割以上の方は人生で一度は腰痛を経験すると言われています。厚生労働省では「職場における腰痛予防対策指針」を策定し、啓発・指導を行っています。腰痛の発生が比較的多い作業は、
①重量物取り扱い作業
②立ち作業
③座り作業
④福祉・医療分野等における介護・看護作業
⑤車両運転等の作業
とされています。作業開始時、また6ヶ月ごとに腰痛の健康診断を実施することが勧められています。また腰痛は仕事の負荷よりも、普段の姿勢による影響が強いと考えられます。動きの評価・指導・予防を合わせて行っていきます。
検診内容
・問診(職業、仕事内容など)
・身体診察
・姿勢評価 ・背骨のレントゲン検査
価格(税込)
・5,500円(自由診療)
腰痛検診をご希望の方は
お電話(011-222-3334)にてご予約ください。
がんリスク検診
当院は健康寿命延伸のキーワードのもと、がんの検診も行っています。当院で行っている検診は、採血で行うために気軽に検査をすることができます。体内の微量な金属元素の濃度を測定することでさまざまながんのリスクがわかります。骨粗しょう症検診、運動器健診とともに検診3本柱の一つとして、がんも早期発見、早期治療を行うことで、健康寿命延伸のお手伝いができればと思います。
注)がんリスク検診は体内の金属元素を測定ため、健康食品やビタミンのタブレットなどは、検査1週間前からお休みをしてください。
また検査は午前中のみ対応します。検査当日は朝食を食べないでご来院ください。(水やお茶は構いません)
リスク評価ができるがん種
<男性>
胃がん、大腸がん、肺がん、すい臓がん、肝臓がん、前立腺がんの6種類
<女性>
胃がん、大腸がん、肺がん、すい臓がん、肝臓がん、乳がん、子宮体がん、子宮頸がん、卵巣がんの9種類
特徴
・複数のがんを同時に検査可能
・早期がんにも対応(腫瘍マーカーなど一般的ながん検診では早期がんは見逃されやすいです)
・採血のみの検査
・精度が高い(マイクロRNA解析(1種類のがんで約8万円かかる)と同等の精度)
検診対象者
・40歳以上の男性
・30歳以上の女性
・これまでがんの経験がある方
・ご家族にがん患者さんがいらっしゃる方
価格・税別
・16,500円(自由診療)
注)がんのリスクを評価するもので、がんであるかを確定診断するものではありません。
リスクが高い場合は、そのがん種に対する精密検査をオススメいたします。
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